春の富山湾にこつ然とあらわれる、幻想的な光の使者「ほたるいか」。もっとも親しまれる定番の料理は、酢みそであえたお惣菜。料亭でおなじみの一品料理「黄身酢和え」とともにご紹介します。
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切り身を昆布に包むだけ。それだけなのに、鮮魚とは違った旨味が生まれるのは、まさに昆布マジック。保存食として受け継がれてきた「昆布〆」は、今やさかなの新たな味わいを引き出す調理法として広く知られています。
富山の食卓に広く普及する庶民のさかな「にぎす」。全国的に漁獲されるものの、新鮮な状態で手に入るのは、富山湾の特長的な地形があってこそ。深海の幸をすり身にして、すまし汁であっさりといただきます。
郷土料理として全国的に受けつがれる田舎料理。その地方や季節によって、使用する食材は様々。ただし、里いもははずせません。香りづけに「ごぼう」、彩りに「ぎんなん」を加えて、具だくさんに仕上げます。
「根まがり竹」のたけの子のことを、富山では「すすたけ」と呼びます。春の訪れとともに芽吹く山のたけの子=すすたけを、同じく春に出そろう「干し大根」「酒粕」とともに、香ばしく炊き上げます。
山の幸にも恵まれた富山県には、短期間で実に多くのきのこが採取されます。採れたてを使ったきのこ汁は、豊かな香りで、秋の魅力を鮮明に伝えてくれます。そこにもうひと手間。栄養価豊富な「おから」を加えて、アツアツの「おから汁」に仕上げます。
里いもを加えて炊き上げたおはぎは、「もっちり感」が違います。しかももち米だけでつくるよりも日持ちがします。そしてなによりも経済的です。おはぎの材料として「里いも」を使うことは、庶民の知恵の産物です。
たら一匹をぶつ切りにして、まるごと鍋にぶち込む豪快な漁師料理。肝臓はうまみをつくるのに欠かせません。とろろ昆布を添えると、富山ならではの味わいに仕上がります。
たっぷりと脂がのったぶりは、「あら」までうまい。つくり方は、ぶりと大根をただ煮込む。ただそれだけなのに味わい深いのは、富山湾の王者の成せる業(わざ)。ぶりの旨味をいただいた大根の味わいが、また格別。「ぶり大根」は、富山の冬を代表する庶民の味です。
家庭では殻ごと油で素揚げにするか、野菜と一緒にかき揚げにすることが多いようです。かき揚げの場合は「さつまいも」や「ごぼう」と使うと、シロエビの風味を充分に楽しむことができます。